漫画「好きで好きで、大好きで」をネタバレ解説
ヒロイン・香奈（かな）は、地味で真面目な性格のOL。目立つタイプではないが、仕事はコツコツとこなし、周囲への気配りも忘れない優しい女性。
そんな香奈には、大学時代からずっと想い続けている人がいた——それが、同じ職場で上司でもある悠真（ゆうま）。彼は誰にでも優しく、爽やかで人気者。女性社員からもモテモテだが、香奈にとっては“憧れ”であり、“恋の相手”でもあった。
しかし、香奈は自分にまったく自信がなく、彼に気持ちを伝える勇気もない。
それでも、毎日彼の姿を見るたびに胸が高鳴り、目が合うだけで嬉しくなる——そんな片想いを、もう何年も続けていた。
ところがある日、香奈は偶然にも悠真が社内の同僚とデートしている姿を目撃してしまう。
胸が張り裂けそうになりながらも、「私は彼の幸せを願うだけでいい」と自分に言い聞かせる香奈。
けれどその夜、酔った勢いで悠真に“本音”をぶつけてしまう。
「どうしても、あなたが好きなんです——何年経っても、忘れられません！」
突然の告白に驚く悠真。しかし、彼は意外な言葉を返す。
「……俺も、お前のことが好きだったよ。でも、もう遅いんだ」
実は悠真にも、香奈に対して特別な想いがあった。だが、立場やタイミングのすれ違いで、互いに想いを伝えられずにいたのだ。
その夜をきっかけに、二人の関係は少しずつ変わっていく。避けられないほど惹かれ合い、でも踏み出せない。まるで時間が止まったような恋。
そして、過去の「すれ違い」と「秘密」が少しずつ明らかになる——。
実は香奈がかつて悠真を支えていた“匿名の相手”だったこと、悠真が彼女の優しさに何度も救われていたこと。
お互いを「ただの同僚」だと思い込んでいた二人の、長く切ない片想いは、ようやく交差しはじめる。
だが、そこに現れるのが香奈に密かに想いを寄せていた後輩・翔（しょう）。
「もうあんな人に泣かされるのはやめてください。俺が、香奈さんを幸せにします」
翔のまっすぐな言葉に、香奈の心は大きく揺れる。
好きだからこそ苦しい。
忘れたいのに忘れられない。
“好きで好きで、大好きで”仕方がない——。
恋に翻弄され、傷つき、涙しながらも、それでも「想うこと」をやめられない香奈の姿が、切なく胸を打つ。
この物語は、「報われない恋」から「想いが届く恋」へと変わっていくまでの、心の成長と再生の物語。
何度も恋に挫けても、真っすぐに人を愛することの美しさを描いた、胸キュンあり・涙ありの恋愛ドラマです。
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