俺のやさしくない先輩 ネタバレ!あらすじや結末予想も!

漫画「俺のやさしくない先輩」をネタバレ解説

八ツ橋は入社して以来、ずっと孤独を抱えていた。

整った顔立ちではあるが、鋭すぎる目つきと強面の雰囲気のせいで、同僚からは“顔面凶器”と呼ばれ、必要以上に怖がられている。心優しく、涙もろい自分を誰も知らない。周囲に気軽に話しかけられることもなく、笑い合う輪から一歩離れたところに立つのが常だった。

そんな彼が、ただ一人心を奪われた相手がいる。

それは、同じ職場の先輩・夏目。

落ち着いた物腰に、冷静な判断力。どんな相手にも柔らかく接するその姿は、八ツ橋の目に眩しく映った。

だが何より彼を惹きつけたのは、その声だった。低く、温かみがあって、耳に残るたび胸の奥をざわつかせる。八ツ橋には昔から“声フェチ”という秘密があり、夏目の声は彼の心を一瞬で揺さぶる特別な響きを持っていた。

ある日、偶然録音してしまった夏目の声を再生した瞬間、八ツ橋は自分でも信じられないほどの衝動に駆られる。胸が熱くなり、身体が反応してしまう――。

「どうして、俺はこんなに先輩の声に……」

戸惑いと羞恥に揺れながらも、彼の想いは隠しきれないほど大きくなっていった。

だが夏目もまた、八ツ橋をただの後輩として見てはいなかった。

普段は鋭い眼差しをしている八ツ橋が、ふとしたときに涙をにじませる。その姿に、どうしようもなく惹かれてしまう自分に気づいていた。夏目には“泣き顔フェチ”という、これまた人には言えない嗜好があったのだ。

「お前のそういう顔、もっと見せてほしい」

夏目の囁きは、不器用な優しさと独占欲をにじませる。

互いに抱えるフェチが、奇妙に噛み合った瞬間、二人の距離は一気に縮まっていく。

八ツ橋は戸惑いながらも、夏目の声に導かれるように心を開き、夏目は八ツ橋の涙を見守りながら本気の想いを募らせていく。

会社という日常の舞台で、

強面で不器用な後輩と、やさしくないようで誰よりも真っ直ぐな先輩。

ふたりはフェチから始まる奇妙な縁を通して、やがて“恋”という確かな絆へと辿り着いていくのだった――。

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