漫画「26歳処女、チャラ男上司に抱かれました」をネタバレ解説
綾城千景は、真面目で几帳面、恋愛経験ゼロの堅物女子。
そんな彼女がある日、会社の新プロジェクトのメンバーに選ばれた。
驚きとともに不安を覚える千景。だがその不安をさらに増幅させたのは、同じプロジェクトに名を連ねていた男の存在だった。
青桐透。
端正な顔立ち、圧倒的な仕事力、上司からの信頼も厚く、女性社員からの人気は抜群。
だが、その華やかさの裏側には「金髪美女の彼女がいる」「百人斬りの遊び人」「本社の女上司とデキてる」という噂が絶えない。
そんな彼と一緒に働くことになった千景は、期待よりもむしろ警戒心が先に立ってしまう。
「チャラそうで苦手」——千景はそう決めつけ、必要以上に距離を取ろうとする。
だが同僚のみさきは、青桐と組める千景を羨ましがり、「火のない所に煙は立たないんだから、今日の飲み会、お持ち帰りされないようにね」と冗談めかして忠告してくる。
同僚の須藤からも「気ぃつけよ、そいつ百人斬りだからな」と言われ、千景の警戒心はますます高まっていった。
その日の決起集会。
千景は、青桐の言動が気になって仕方がない。
視線を向けるたび、青桐は余裕の笑みを浮かべ、噂話などどこ吹く風という態度。
一次会が終わり解散かと思いきや、「もう一軒付き合え」と青桐に誘われ、断りきれずしぶしぶ同行する千景。
連れて行かれたのは、落ち着いた個室バー。
緊張で固まる千景に、青桐は意外な言葉をかける。
「今回のプロジェクト、お前を推薦したのは俺だ。困ったときは頼れ。」
驚きと感激が千景の胸を満たす。苦手だと思っていた青桐の、まっすぐな信頼に触れたことで、千景の中の何かがほどけ始めた。
気がつけば、二人のグラスは何杯目か分からなくなっていた。
ほんのり赤くなった頬で、千景はぽつりと漏らす。
「どーせ私は非モテですから……今まで誰ともしたことないし……」
ハッと口を押さえる千景。
やってしまった。
よりによって、社内一のプレイボーイ(疑惑)の前で、なんてことを……。
すると青桐は、千景を見つめ、ゆっくりと口元を歪めた。
「そんなそそる顔して歩いて、俺みたいな男に無防備に近づいて、変な気起こされたらどうすんだ?」
冗談交じりに見えたその声は、どこか低く甘く、千景の心臓を強く打った。
「泣くほど捨てたいもんなら、今すぐ俺がもらってやろうか?」
顔を真っ赤にして「ふざけないでください!」と叫ぶ千景に、青桐は「ふざけてない」と、そっと抱き寄せ、耳元で囁く。
その首筋に優しく落とされたキスに、千景は抗うこともできず、思わず青桐の背中に手を回してしまう。
ふと外から聞こえてきた店員の声に我に返った青桐は、そっと距離をとり、「なーんてな。これに懲りたら男には気をつけ……」と言いかけた。
だがその瞬間、千景から飛び出したのは思いもよらぬ一言だった。
「こんなことをされて変な気を起こすのは、男性だけじゃないんですよ。」
青桐の表情が一瞬止まり、次の瞬間、彼の目の奥に炎が灯った。
「俺、こっから先我慢する自信ないけど……それ、真に受けていい?」
そうして二人は、三軒目のホテルへ。
優しく、けれど情熱的に抱き寄せる青桐。
千景は、初めて知る世界に身を預け、心地よい陶酔の中で思う。
——やっぱり、百人斬りって本当なのかな……。
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