漫画「勘違い結婚 偽りの花嫁のはずが、なぜか竜王陛下に溺愛されてます」をネタバレ解説
グリレス国の王女ミレーユは、かつて妹の身代わりとして大国ドレイクの王・カインに嫁いだ。しかし、幾多の困難を乗り越え、彼の隣に立つことを選んだ今、彼女はもはや「偽物の花嫁」ではなくなっていた。カインやその兄・ロベルトと協力し、祖国グリレスの危機を救ったミレーユ。妹・エミリアとのすれ違いも解消し、ようやく正式な婚儀を迎える準備が整った。
しかし、竜王の花嫁となる女性がどのような人物か、その姿をひと目見ようと、周辺諸国から多くの訪客がドレイク国へ押し寄せる。彼らの多くはミレーユに興味を示し、彼女の勇気や聡明さを称えたが、中には厳しい目を向ける者もいた。虎族の姫は、彼女を「至宝の君」と呼ばれる皇太后と比較し、静かにため息をつく。
「確かに、彼女と比べれば見劣りするかもしれませんね」
その言葉は剣のようにミレーユの胸を刺した。自分はまだ、カインの隣に立つに相応しいのだろうか。けれども、その場にいたカインは違った。虎族の言葉を好意的に解釈し、堂々とミレーユへの愛を宣言する。
「この世で最も愛しい存在は、ミレーユ、おまえだ」
まるで誓いの言葉のように響くその声に、ミレーユの不安は少しだけ和らいだ。しかし同時に、自分の無力さを痛感する。彼がこれほどまでに想いを伝えてくれるのに、自分はまだ彼に応えられているのだろうか? 竜王の花嫁として、カインの支えになれるのだろうか?
そして、そんな思いを抱えたまま迎えたのは、長らく城を留守にしていた皇太后との対面だった。
彼女はミレーユが想像していたような、優雅で品のある女性ではなかった。むしろカインの兄弟かと見紛うほど凛々しく、強さを感じさせる佇まい。威圧感に圧倒されながらも、堂々とした皇太后の姿は「至宝の君」と呼ばれるに相応しかった。
「これが、本当にカインを育てた女性なのね……」
自分との差をまざまざと見せつけられた気がした。自分は、カインの妻としてこの城にいるべき存在なのか――婚儀が迫るにつれ、ミレーユの不安はますます膨らんでいった。
そしてある日、彼女は知ることになる。カインが、自分のためにいくつもの無理を重ねていたことを。
カインの優しさに甘えるばかりではいけない。このままでは、彼の負担になってしまう。
「……カイン、私、あなたのために何ができるの?」
ミレーユは、自分にできることを探し始める。竜王の花嫁として、彼の隣に立つために。そして、心からの幸せを手に入れるために――。
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