漫画「うるさい理性を脱ぎ捨てて」をネタバレ解説
藤原壱花は、28歳の普通の会社員。
同じ部署で働く仲間たちからは、「真面目で堅実な人」と評価されている。
プライベートでは何事にも冷静で、理性を大切にして生きてきた。
けれど、その裏には誰にも言えない深い秘密があった。
10年前、壱花は天木一志という男と出会った。
彼は高校時代の同級生であり、最初はただの友達だった。
しかし、次第に二人の関係は友達以上のものになり、やがて恋に落ちた。
ただ、その恋はうまくいかない。
なぜなら、二人には乗り越えなければならない**“ある罪”**があったからだ。
その罪とは、二人が心の中で深く刻んだ秘密――。
それが引き金となり、壱花は天木と別れる決意をする。
それからの10年、彼女はその思い出を封じ込め、理性を頼りに生きてきた。
だが、ある日突然、天木が壱花の職場に出向社員として現れた。
10年ぶりの再会。
変わらない笑顔を見せる彼に、壱花は心の中で激しく揺れ動く。
過去の傷が一気に蘇り、抑えていた感情が湧き上がる。
「もう彼に近づいてはいけない」と思う一方で、
体が、心が、彼を求めていることに気づいてしまう。
天木もまた、壱花に対して複雑な感情を抱えていた。
彼は壱花との関係が終わった理由をずっと知りたかったし、
別れてからもずっと心の中で彼女を引きずっていた。
そして今、再び壱花の前に現れることで、彼の思いは再燃する。
「お前、変わらないな。10年前と同じように、俺を引き寄せて……」
彼の言葉に、壱花は動揺する。
だが、彼の気持ちは彼女にとっても痛いほどわかる。
彼女もまた、彼を愛している。ただ、どうしても過去のことが邪魔をする。
二人は再び近づくことになるが、理性と欲望の間で揺れ動く壱花。
彼女は「もう一度、彼を愛してはいけない」と思いながらも、
天木との距離を縮める自分に抵抗しきれない。
その夜、二人は思わぬ形で再び結ばれることに――。
情熱的で切ない時間を過ごすが、次の日の朝、壱花は彼の言葉に悩む。
「俺は、お前を忘れたことなんてない。10年間ずっとお前だけを想っていた」
その言葉に、壱花は迷いながらも心を決める。
過去の罪、そして理性に縛られてきた自分に決別し、
彼を受け入れる決意を固める。
「私も、あなたをずっと忘れていなかった」
壱花はついに、過去の重荷を下ろすことを決意する。
そして、天木との関係を再び始めることになる。
二人はお互いの気持ちを確かめ合い、
やがて過去の痛みを乗り越えて、未来を一緒に歩むことを誓い合う。
壱花は自分自身を解放し、天木とともに新しいスタートを切る。
そして、理性を脱ぎ捨てて、彼女は心から幸せを感じる――。
禁断の恋を乗り越えた二人の、新しい人生が今、始まるのだった。
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