家に帰るといつもくっころが居る ネタバレあらすじ!
春、地葉レイは故郷を離れ、都内で新しい生活を始めることに決めた。高校に進学するための一人暮らし。彼女にとって、都会での生活は大きな冒険であり、期待と不安が入り混じっていた。しかし、最初に見つけた物件は想像以上に魅力的だった。都心から駅近で、家賃はわずか2万円。学生には夢のような条件だった。もちろん、ちょっとした不安もあった。物件の担当者が「ここはちょっと……」と口ごもりながらも、なぜか強く勧めてくる。なぜだろうと疑問に思いながらも、レイはすぐに契約を決めた。
不動産屋の担当者がどれだけ止めようとしても、レイには「霊なんて信じない」という強い信念があった。そして、物件の不気味な噂など気にも留めなかった。引っ越しの準備を終え、初めての一人暮らしに心を躍らせて、レイはその夜を迎えた。
アパートに足を踏み入れた瞬間から、何かが違うと感じた。静かな空気の中、何かが微妙にざわめいている。しかし、レイはそれに気づかぬふりをし、物音が響く夜を迎えた。
その夜、レイがベッドに入ると、突然、天井から不気味な声が聞こえてきた。「殺せ」と、冷たく響く女性の声。驚いて目を開けたレイの目の前には、美しい女性が天井に縛られ、覆面の集団に拷問されている姿が広がっていた。しかし、レイは一瞬、これが霊的な出来事だとは信じなかった。「これはただのえっちな夢だろう」と、目をこすりながら、自分に言い聞かせる。
だが、事態はそんな単純なものではなかった。レイがその女性に近づくと、不可解な力が彼女を引き寄せる。背後から冷や汗が流れ、胸の奥がざわついた。彼女は冷静を装いながらも、心の中で「これが本当に夢なら、もう少し楽しんでみるか?」と呟き、無意識のうちに女性に触れようとしたその時、女性の目が急に開き、レイを見つめ返した。
その目の中には、恐怖と憎しみ、そして何かを求めるような悲しみが浮かんでいた。レイはその瞬間、これがただの夢ではないことを理解し、背筋が凍りつく感覚を覚えた。次に何が起きるのか、彼女はまだ知らなかった。
夜が明け、レイは目を覚ましたが、昨夜の出来事が夢であったのか現実であったのか、判別できなかった。しかし、物件の不気味さは依然として彼女の周りに漂っていた。決して信じないと言っていたはずの「霊」や「異常現象」に、レイは少しずつ巻き込まれていくことになる。そして、物件に隠された恐ろしい真実が、徐々に明らかになっていくのだった……。
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